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日食撮影に挑戦 ~今世紀最大の天体ショーに参戦する (日出町 2009.7.22)
日食写真(2009年7月22日10時59分 大分県日出町にて撮影)   ―― 2009年7月22日。
 月が太陽を完全に覆い隠す皆既日食が、トカラ列島など鹿児島県の一部の離島で観測される。
 日本国内の陸地で皆既日食が見られるのは、1963年以来、実に46年ぶりのことだそうだ。
 明るいニュースが少ない昨今、国内のメディアは一斉に世紀の天体ショーの到来を報じ、巷では俄かな日食ブームが巻き起こっている。
 皆既日食とまではいかないが、地元大分県でも最大食分0.901と太陽の直径のほぼ90%が欠ける大規模な部分日食が観察できるという。
 一時の流行に踊らされるのは本意ではないが、さすがにこいつは見逃せない ――

 さて、参戦すると決めた以上、ただ見るだけではつまらない。
 かくして、性懲りもなく日食撮影に挑戦してみようと思い立つらんぼ~流である。
 しかし、思い立ったのが、当日の早朝だったりするものだから、撮影機材の準備はおろか、どうすれば撮影することができるか、その下調べさえできていない(汗
 遅ればせながら、ネットで情報収集すると、やはり日食撮影にはカメラのレンズに取り付ける特別なフィルター(注1)が必要らしい。しかし、このブームで日食撮影に使われるフィルターはどこのショップも品切れ状態にあるという。
 どのみち、当日になって調達できるわけもない。
 ここは運を天に任せて、フィルターなしのスポット測光で撮影に挑むとしよう。

  ―― 当日の朝。
 昨日から降り続いていた雨はかなり弱くなっていたものの、空は依然として厚い雨雲に覆われていた。
 しかし、予報によると、どうやら午後に向けて天気は回復していくようだ。
 さらに、衛星画像を見ると、県北部に行くほど、雲は薄くなっているのがわかる。
 「こいつは、もしかすると、天恵があるかも知れないな ――
 僕は一人ごちた。
 フィルターがないので、雲ひとつない晴天だとかえって都合が悪い。
 真夏の太陽に不用意にレンズを向ければ、最悪、CMOSが焼けてしまう。
 太陽がどこにあるのかもわからないような分厚い雨雲は論外だが、わずかに灰色がかった薄雲の中に、ところどころ青空が顔を出しているような、そんな微妙な空模様が今回の撮影には不可欠なのだ。
 さて、世紀の天体ショーとはいうものの、会社をサボるわけにもいかないので、ひとまず出社(汗
 簡単な事務仕事を終え、午後に打ち合わせの予定が入っている杵築市に向かう。
 肝心の日食撮影はその途中、日出町で行うことにした。
 時刻は午前10時。この時間、すでに日食は始まっている。
 大分ICの入口手前にあるコンビニに車を止め、すでに欠け始めているであろう太陽に向けて、とりあえずシャッターを切る。
 無論、欠け始めている様子などわからない。
 適切な機材なしでの今回の撮影、太陽の輪郭を捉えるにはまさしく天恵が必要なのだ。
 高速に乗り、しばらく車を走らせていると、少しずつ上空が明るくなってきた。
 やはり、北上するほど雲が薄くなってきている。
 予定通り、日出ICで高速を降り、そのまま赤松峠の方向に車を走らせる。
 10時40分、赤松交差点に到着。
 そばにあるコンビニの駐車場に車を入れ、撮影開始だ。
 被写体である太陽はカメラの液晶画面越しに見る(注2)だけなので目を傷める心配はないが、それでもサングラスは必携だろう。
 今回は特に銃器メーカーで有名なSmith&Wesson社のシューティンググラスを用意した。
 これならば、紫外線はおろか銃弾さえも防ぐことができよう(ぉ
 空を見上げると、青空の中に薄い雲がほどよく広がっている。
 予想をはるかに上回る理想的な空模様だ。
 しかし、何枚か撮影してみたものの、思ったように太陽の輪郭を捉えることはできなかった。
 「やはり、フィルターなしでは無理なのか?」
 時刻は10時50分をまわっている。
 最大食分が観測される予定時刻まで、もうあまり余裕はない。
 僕は焦りながら、コンデジの設定を何度も調整して、太陽の輪郭が鮮明に浮き出る撮影条件を探った。
 そして、10時58分36秒。
 観測地大分における最大食分の時間に合わせるかのように、それは起こった。
 太陽と月、そして観測地点上空の雲が考えうる最良の状態で一直線に並び、奇跡的な一致を示したのだ。
 これを天恵と言わずして、何と言おう。
 僕は夢中になって、何度も何度もシャッターを押した。

 そして、その中にたった1枚だけ、細く弧を描いた太陽の鮮明な姿が記録されていた。
  ―― それは、奇跡のような天の恵み、そのものであった。

 注1)減光用NDフィルターという。日食撮影ではケンコーのPRO ND10000というのが定番らしい。
 注2)サングラスを着用していても、太陽の直視は可能な限り避けるべきである。
    また、カメラの光学ファインダー越しに太陽を見ると、失明の危険があるので絶対にしてはならない。


YAHOO!JAPANの特設ページ               ★            ★            ★

 右図はYAHOO!JAPANの日食特設サイトのスクリーンショット。

 今回撮影に使用したカメラは、CanonのPowerShot A710IS。
 三脚はKING製の普及品。
 サングラスはS&W社のSIGMA スモーク アンチフォグ。
 あと、何かあったときの備えとしてガーバーのマルチツール(汗

 隊長からはいい加減にデジイチを買えと言われているが、らんぼ~流はあくまで機動力重視のコンデジなのだ(^^;

 トップに使用した写真の撮影データは以下の通り。
  ○シャッタースピード:1/400
  ○F値:8.0
  ○測光方式:スポット測光

 日食を伝えた大分合同新聞記事(2009.7.22 夕刊)  >>> 別ウィンドウで開く

(文・山岡隊員 、写真及び写真説明・山岡隊員)
今回の撮影に使用した機材一式。
サングラスはSmith&Wesson社製(^^b
日食の撮影は「スポット測光」がカギ。
通常の測光方式だとこんなシーンが →
スポット測光だとこのように撮れる。
蛍光灯が深海に棲むクラゲのようだw
大分市大道交差点付近 (9:58)
朝まで降っていた雨はあがっていた。
時刻は10時ちょうど。
すでに日食は始まっているはずだ。
今回、撮影場所に定めた日出町へ向かう。高速を使えば、40分ほどの行程だ。
日出町赤松交差点付近 (10:45)
コンビニの駐車場に駐車し、撮影開始。
とりあえず、1枚。フィルターなしだとスポット測光でも太陽の輪郭はわからない。 当初の予定通り、流れる雲をフィルター代わりにして、チャンスを待つ。
かに星雲?w スポット測光で光源を狙うと簡単に面白い写真が撮れる(^^ そして、10時58分36秒。
県下で最大食分が観察できる時刻。
わずかに太陽の輪郭が確認できる。
最大食分から、遅れること約30秒。
フィルター代わりの雲が理想的な状態となった。今回、会心の1枚だ(^^v
-らんぼ~流イチ押しの厳選アイテム-
■CASIO(カシオ) PROTREK(プロトレック)PRG-110CJ-1JF■
山では時を知ることは太陽を味方につけることと同義である。行動計画の管理、撤退やビバークのタイミングを決断するのに絶対に必要なアイテムだ。選ぶポイントとしては電池の交換で機密性が失われないようにタフソーラー駆動であること。あとは予算と相談だ。方角や高度計測などの機能がついた時計は持っていて楽しいが、そのあたりは別途ハンディGPSにまかせてもよい。
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-らんぼ~流イチ押しの厳選アイテム-
■Canon(キヤノン) Powershot SX130IS■
山行の記録を残すのに便利なコンパクトデジカメ。芸術的な写真を求めるのでなければ、携帯しやすく使い勝手のよい廉価モデルで十分だ。手振れ補正や光学ズームの大小などカメラそのものの性能も高いにこしたことはないが、何よりも選択の決め手となるのは単3電池2本で駆動することである。
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